横浜国立大学21世紀COE「生物・生態環境リスクマネジメント」第X回公開講演会

日本における風力資源エネルギーの可能性

−環境への負荷,エネルギー源としての有効性と将来性ならびに採算性を総合的に考慮した合意形成にむけて−

共催:横浜国立大学21世紀COE「生物・生態環境リスクマネジメント」・
JSPS科学研究費補助金基盤研究(C)(企画調査)「生態リスク管理の行政事例研究と管理手法の統合

●シンポ開催趣旨:
 地球温暖化の抑制のため風力発電をはじめとする新エネルギーの導入が進んでいます.環境省が2002年3月に発表した「地球温暖化対策推進大綱」において2010年度までの目標を300万kWとしました。2006年末において日本国内の設置数は1,000基を越え,今後もさらに増えることが予想されます.
 一方,風力発電事業が進むにつれ,様々な課題も浮き彫りになってきました.
 第一に,「採算性と将来性」です.
風力資源は無尽蔵で,かつ環境への負荷が少ない有力な自然エネルギー資源といわれています.しかしながら,発電量が風況に大きく依存するため,電力供給が安定しにくいという特徴があります.その見込みを誤ったことが原因で破たんに追い込まれた事例もあり,事業における将来性と採算性という視点を持つことが大切であると考えられます.
 第二に「合意形成」です.
全国各地で風発事業者と自然保護団体との軋轢が生じています.事業計画を進めるためには,利害関係者間で合意をはかることが重要ですが合意形成はどうあるべきか?という課題がクリアされていないのが現状です.
 以上のような課題をふまえ,本シンポジウムでは,1)風力発電事業の採算性について技術的・制度的側面から議論し,あわせて,2)事業展開を進めていく上で欠かせない合意形成のあり方について有意義な意見交換をしたいと考えております.
 皆様の参加をお待ちしております.

●日時:2007年3月16日(金):13:00〜17:30
 横浜国立大学 教育文化センター 大ホール(予定) (交通案内

プログラム案(講演者、講演題目はいずれも交渉中です)

第1部:環境負荷〜鳥類衝突事故,鳥類保全および共存策〜
13:00〜13:30白木彩子(東京農工大学):オジロワシ保護増殖事業と風力発電事業
13:30-14:00島田泰夫(日本気象協会)・松田裕之(横浜国大):風力発電事業における鳥類の衝突リスク管理モデル

第2部:エネルギー源としての風力発電の有効性と将来性ならびに合意形成
14:00-14:30鈴木章弘(風力エネルギー研究所):風力発電事業の採算性について
14:30-15:00本藤祐樹(横浜国立大学):自然エネルギーにおける環境教育効果について
休憩15:00-15:10
15:10-15:40丸山康司(産業総合研究所):便益の多様化(エネルギー源以外の有効性と将来性)
15:40-16:10魚崎耕平(日本気象協会):風力発電事業における環境影響評価について

第3部:総合討論:16:10-17:40(司会進行,松田)

第4部:懇親会(予定)

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