日本生態学会第66回大会(神戸)シンポジウムS04 (学会公式サイト)

3月16日 9:30-12:30 Room G(神戸国際会議場・国際展示場)

世界遺産とユネスコエコパークを問い直す
Re-thinking world heritages and biosphere reserves

企画者 松田裕之・酒井暁子(横浜国立大学)

集会要旨 世界遺産とユネスコエコパークはともにユネスコの事業だが,自然の価値を保存する事業と創造する事業という性格の相違がある。前者が世界に比類なき顕著で普遍的価値を有し,緩衝地帯を登録地の外に設けるのに対し,後者は「人間と生物圏(MAB)」計画のもとに核心,緩衝とともに持続的利用を図る移行地域を含めて登録する。世界自然遺産では人と自然の相互作用の価値を重視する思想がなおざりにされつつある。世界遺産とエコパークの理念および両者の登録地の実態を比較することで,自然保護区の新たな可能性を論じる。
コメンテータなど詳細はhttp://ecorisk.ynu.ac.jp/matsuda/2019/ESJ.html 参照 

司会・趣旨説明:未定

講演(敬称略)

参考 吉田正人氏らの著書「世界遺産を問い直す」(2018年,山と渓谷社)の感想
近刊 松田裕之・佐藤哲・湯本貴和(2019) ユネスコエコパーク:地域の実践が育てる自然保護. 京都大学学術出版会