生物多様性の保全・保護ならびに自然環境調査業務のための数理生態モデル勉強会

2005年4月5日最終更新(リンク先訂正を除く)

【目的】 生物多様性の保全・保護にかかわる人々、自然環境調査業務に従事している技術者および学生を対象にし、各自が抱える課題を解決していくために、数理(生態)モデルを修得・活用できるまでを目的とする。

【日時】 2004年 4月10日(土曜日)13時〜17時ぐらいまで。月1 回
会場の収容人員=約50名

■場所:池袋サンシャイン54階 会議室(54階に張り紙しておきます)
 (財)日本気象協会首都圏支社 東池袋3-1-1サンシャイン60-55F  TEL:03-5958-8142

■持ち物:ノートPC、松田のHPよりダウンロードした資料等。
    プレゼンする人は、プレゼン用ファイルもしくは配布資料をご持参下さい。

■参加資格:mat_model(このメーリングリスト)に登録されている方.
 生物多様性の保全、保護にかかわる人々、自然環境調査業務に従事している技術者および学生:

【指導教員】 松田裕之(横浜国立大学環境情報研究院) matsudaynu.ac.jp tel 045-339-4362, fax 045-339-4373

【理由】 生物多様性の保全・保護や、事業計画にともなうアセスメントにかかわる生物調査業務においては、今後、定量的な予測・評価が求められる。 指導教官の松田氏は、数理(生態)モデルを構築・活用し、愛知万博の環境影響評価をはじめ環境省の植物レッドデータブックの絶滅リスク評価、北海道のエゾシカ管理等に関わってきた。その結果は、事業実施者と住民(あるいは市民、国民)との建設的な議論、合意形成を図る上で、モデルが極めて有効であることを示している。 数理(生態)モデルは、このような問題を解決する上で、その方向性を指し示すことのできる有効なツールであるが、それを利活用できる人間は、数理生物学の研究者等かなり限定されている。 このため、このような課題を抱え、現実に解決したいという熱意のある方たちを対象に、数理(生態)モデルについての勉強会を開催する。その中で
@個体群生態学の基礎を学び、
Aプログラミング言語などを習得し、
Bそれを踏まえた上で数理(生態)モデルを構築し、
C各自の課題を解決できる技術を修得することを目的とする。
前期は松田氏のHP に掲載されている課題(テーマ)を用いて、@〜Bまでを学ぶ。修得するプログラミング言語はVBA(エクセルマクロ)とする。勉強会の進捗状況にもよるが、後期はCを加えていきたい。
プログラミング経験のあることが望ましいけれども、この機会を生かして勉強したいという意欲をもつ未経験者も歓迎する。目的は、数理生態モデルをフォローし、問題解決にむけた実践的な演習を行い、身に着けることにある。現実に解決したい問題を常に念頭に置きながら、数理モデルで何ができるかを考えていくことがたいせつである。

参考 2001年度応用生態工学福岡基礎講座 過去に公開した計算機プログラム

連絡先 松田裕之(横浜国立大学) 島田泰夫(日本気象協会)

私のHPで公開している計算機プログラム

  1. エゾシカ管理計画(案)
    エゾシカのフィードバック管理のリスク評価プログラム(Fortran)
     
  2. 日本産植物の絶滅リスク評価
     からは環境庁編の植物レッドリストの絶滅リスク評価プログラム(C,Mathematica)
     
  3. 水圏生物生態解析法 講義内容
     には個体群生態学のMathematica Programがある
  4. 阿部學編(2001)『希少猛禽類保護の現状と新しい調査法』技術情報協会181-190.
     絶滅リスクを用いた猛禽類への影響評価に紹介した猛禽類の個体群存続可能性解析プログラム
  5. 松田裕之・河合裕朗・勝川俊雄 (2002) マサバ資源管理方策の検討. 水産海洋研
     究. 65:209-211.に紹介したマサバの資源回復予想プログラム乱獲を続けた場合の予想プログラム(Microsoft Excel 2000)
  6. 松田裕之(2002分担執筆)第1章野生生物を救う科学的思考とは何か?19-38、第2章絶滅リスク評価手法と考え方39-58、矢原徹一・川窪伸光編『保全と復元の生物学:野生植物を救う科学的思考』文一総合出版に紹介した図1(減少過程における人口揺らぎと環境揺らぎ)と図2(出生死亡過程)のMicrosoft Excelプログラム
  7. BSE対策についてで用いた感染牛数のPetersen法区間推定../2002/020521.nb (Mathematicaプログラム)またはExcelプログラム ../2002/020521.xls
  8. 中西準子・益永茂樹・松田裕之編著「演習:環境リスクを計算する」(岩波書店)松田裕之・森田健太郎著 第9章 生態リスクの評価手法、第10章 ダムは壊すべきか?で用いたPVAとロジスティック回帰のエクセルファイル ../2003/dam.xls